アプリ解析サービスを提供しているFlurryが、中国Xiaomiに関する衝撃的なレポートを発表した。
Xiaomiが中国でAppleの地位を揺るがし得る存在になっているというものだ。
今日はそのレポートを簡単に紹介する。
そもそもFlurryとは?
スマートフォンのアプリに組み込まれ、利用者の情報を集めて解析するサービスを提供しているFlurryをご存知だろうか?
いわば、Webページのアクセス解析で用いられるGoogleアナリティクスの、アプリ内バージョンみたいなものである(非常にざっくり説明)。
その普及具合は凄まじく、皆さんのアプリ使用行動も、1度はFlurryに分析された事があるはず。
いかにFlurryが普及しているかは、こちらの記事の以下の箇所を読めば分かる。
しかし2008年創業のFlurryは今やベテランで、17万のアプリで使われている。同社が各月に見るスマートフォンやタブレットはおよそ5億台、調べるデータトランザクションは3000億件、1日に見るユーザセッション数は12億に達する。
中国XiaomiはApple&iPhoneを超えた?
そのアプリ解析の超ベテランであるFlurryが、公式サイトで7月8日、次のようなレポートを公開したのである。
Xiaomi Brings Apple’s Magic to China‘s Young Business Professionals (…and to Android)
ここで言う”Apple Magic”とは、Apple社のiOSのユーザーは、Android端末の使用者に比べて、アプリケーションを利用している時間が非常に多いという現象。
このiOSユーザーのアプリ滞在時間の長さは、過去6年間一貫してAndroidユーザーを超えていたそうだ。
しかし2014年、中国Xiaomiのユーザーのアプリ利用時間が、Apple/iOSを押さえてトップになったとのこと。
In an analysis we conducted on a random sample of 23,000 devices in China throughout January 2014, we found that Xiaomi is now in the lead as far as time-spent in apps is concerned.(同レポートより引用)
訳:2014年1月に我々が行った、23,000の無作為抽出された中国の端末の分析で、Xiaomiがアプリの利用時間に関して首位にあることが分かった。
平均的なスマートフォンユーザーがアプリを使用した時間の統計で、Appleの端末の利用者の平均利用時間を100%としたとき、Xiaomiは107%で、Samsungの86%、HTCの73%を大きく凌ぎ頂点に君臨しているというのだ。
ユーザーのアプリ利用時間が長いという事は、ユーザビリティが優れていて使いやすく、またユーザーの満足度も高いという事を示唆していると言えるかもしれない。
また、レポートによれば、Xiaomiユーザーに特に利用されているアプリはProductivity(いわゆる仕事効率化系)、メディアとエンターテイメント系のアプリだという。
そして、年齢層は20代から30代が中心で、中国の若年層に非常に支持されていることが分かったそうだ。
This data shows that the Xiaomi devices are very popular among the young population of China, especially college students and young adults who just entered the workforce.(同レポートより引用)
訳:このデータは、Xiaomiの端末は中国の若年層、特に大学生や労働者に成り立ての若者に非常に人気があることを示している。
こうしたユーザー層は、iPhoneやiPadといったApple製品を使用しているユーザー層とイメージが重なる。しかも、最近Xiaomiは、AppleのiPadへの対抗を意識したと思われるタブレット端末(Xiaomi Mi Pad)も発売している。
目覚ましい発展を遂げる中国のスマートフォンメーカーXiaomiが、Apple、HTC、Samsungといったメーカーの脅威になる日が、現実のものになりつつあるのかもしれない。
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